写真左から森山栄治さん、前田耕陽さん、佐戸井けん太さん、作・演出 八鍬健之介

12月8日(木)~12日(月)まで座・高円寺にて上演される作品「不埒なチェイン」について、作・演出の八鍬健之介と出演者の方々に対談頂きました。

-今回の作品への参加で初めてwonder×worksを知ったという方もいらっしゃると思うのですが、いかがですか?

 

森山 僕は、そうですね、確かに拝見したことはなくて、でも、知らない団体さんから オファー頂けるということはとても嬉しかったですね。

佐戸井 俺はね、もしかして人違いじゃないかなと驚いて(笑)

一同 (笑)

前田 僕はね、二度舞台を拝見してます。ちょっと難しい正当派の作品をやるんだなあ という印象で、でも面白かったんですよ。

八鍬 今までの作品が社会派と言われがちな題材を扱っていたというか。ただ、そういう括りは意識してなくて、むしろエンターテインメントのつもりで。扱う題材に関わらず、きちんと人間を描いたものが僕にとってのエンターテインメントなので。

-今回の作品は「グレーコメディ」というキャッチコピーが付いていますが、みなさん、台本お読み頂いてどんな印象をお持ちになりましたか?

 

森山 「グレーコメディ」って、僕、調べたんですけど、この芝居のことしか出てこな くって。

八鍬 あ、そうなんです、「グレーコメディ」という言葉は僕が作ったんですけど、

 ブラックほど皮肉に満ちているわけではなくて、いろんなことが「曖昧」である ということが、ある意味日本人ぽいというか、それで「グレーコメディ」って。

前田 最初に読んだだけだと、「コメディなのか?」って。

一同 (笑)

 

-社員一同がやる気満々で売っている物件に「耐震偽造」の疑いが出てくるという、会社として、というか会社員としては、シビアな内容ではありますよね。

 

佐戸井 内容としては、お客さんが「声を出して笑う」というのはなかなか起こりにくい んじゃないかなとは思うよね。

八鍬 確かに、作中の状況はいわゆる「コメディ」とは言い難い状況ではありますね。

当事者達は葛藤していて、でもそれを端からみると、ちょっと笑えてしまうというか。最後まで観てもらえると解ると思うんですが、そのシニカルな部分が作品としての狙いでもあります。

 

 

-ちょっと意地悪な視線のある作品ですよね。

 

八鍬 僕の性格ですね。

森山 登場人物達は、ぞれぞれ真剣で必死なんですよね。

八鍬 そうです、そうです。

 

 

-「グレー」というと「耐震」という題材がそもそもグレーかなとも思うんですが。

 

佐戸井 う~ん、「耐震」て難しいよね、証明しづらいというか。

森山 実際大きな地震とかが起きないと本当のところは分からないという。

前田 「耐震」ていう言葉がどこまで信用出来るものなのかってことですよね。

八鍬 そうですね、書く段階でいろいろ調べたんですけど、調べれば調べるほど、グレ ーだなと。本当に上から下まで、そういう仕組みに出来上がっちゃってるんです

よね。今回はその中間にいる人たちの話ですね。

-最後に「不埒なチェイン」の見所など教えて下さい。

 

前田 登場人物の人と人との繋がりだったり、その人間関係を楽しんでもらえたらと思 ってます。

佐戸井 物真似になったら面白いなと思うんだよね、今回の作品のような状況がいろんな 会社にもきっとあって、お客さんが僕達を見て、「ああっ!いるいる、うちの会社 にもこういう人」みたいなことにね、なったらいいなと。

森山 面白い!そういうのいいですね。

八鍬 お客さんが興味を持っていることによって、見所が変わってくる作品だと思うん ですね。出演者十人がほぼ出ずっぱりなんですけど、必ずどこがで何かが起こっ

ているという、目の離せない芝居にしたいなと思っています。